二胡で日本の曲を演奏する時の楽譜 - 二胡弦堂

 


 二胡は中国の楽器ですが、中国の音楽はやりたくない、日本の音楽だけ演奏したいという方が結構おられます。その場合に困るのは楽譜が少ないということで、譜面の入手法についてわかる範囲でここに掲載することにいたします。

 一番無難なのは、すでに二胡用に準備されている譜で伴奏用のCDも添付されていたりしますのでそういうものを使うことだと思います。伴奏まで用意するとなると結構制作側も大変なので、そういう理由で数がたくさんあるわけではないのかもしれませんが、それでも徐々に増えてきていると思います。

 本格的に取り組む場合は上記のような資料で良いのかもしれませんが、もっと気軽にたくさんのレパートリーを演奏したいという場合は、安価でたくさんの曲が収録されている曲集を求めることになります。その場合は複音ハーモニカの曲集が転用できるようです。同じ数字譜ですし、調の決定と必要であれば若干の装飾記号の追記で十分に使えるということです。オカリナや大正琴の譜も数字表記なので使えるということです。

 二胡は中国音楽仕様の楽器なので、日本の音楽には必ずしも合わないかもしれませんが、そこは考え方次第ではないかと思います。中国国内でも弦楽器は、省が違えば文化も外国のように違うという中で様々な音楽に適応してきたからです。日本の音楽についても方法論が明確に確立されれば、それはまた1つのジャンルになりうると思います。

 弦堂は日本語のウェブサイトですが、扱っているのは中国の楽器なので、ある程度の外国からのアクセスがあります。中華圏からが多いですが、一番多いのは旧ソ連です。約15%もの大量のアクセスを旧ソ連から受けており、中華圏全体の2倍という圧倒的な規模です。スパムでしょうか? 最初、そう思ったのですが、追跡調査しますと熱心にページを辿っていることがわかり、100ページ以上閲覧している訪問者の割合は日本と変わりません。非常に幅広い地域からアクセスを集めていますが、それでもソ連全体ではありません。中国ウィグルからさらに西に向かいますとキルギスなどの旧ソ連圏に入ります。そこからカザフまでのいわゆる中央アジアと言われる地域のみに集中しています。それ以外はモスクワとサンクトペテルブルクのみという状況です。弦堂が現地の中央アジア音楽関連の有名ウェブサイトにリンクされているということが想定されます。中央アジアの音楽家たちが二胡を買い求めるのか? そういう話は聞いたことがないので、おそらくそうではなく彼らの弦楽器で新たな表現を模索しているのであろうと思われますが、そうであれば中国とも日本とも違う何かなのだろうと思います。文化とはこのようにして、ジャズも元々は欧州クラシックからの派生ですし、渡っていった地域でまた別の生き方を見出すものです。そして楽器も改造されていったりします。