二胡教室を開講したいのですが、お金が掛かりすぎます。どうしたらいいでしょうか? - 二胡弦堂

 


中国の隠れ家的料亭。こういうところで二胡の教室を開くことができるかもしれません  二胡をしばらく習ってついに独立しようと思うかもしれません。しかしいろんな諸条件を考えると、そんなに簡単なものではありません。そういう場合についてここで考えてみます。

 まず教室のスペースを借りますが、文化センターのようなところは支払いが60%と聞いたことがあります。生徒から受け取るレッスン代の60%がすでにこの時点でなくなります。しかも何らかの芸能マネジメント会社に属するとさらに収入は減ります。二胡老師がある程度は収入を得られるシステムでないと発展はしません。しかし芸能関係の会社への支払いは先行投資という考え方もあるので、ここは人それぞれだと思います。コストを抑えて自宅でレッスンするのは周辺環境もあるでしょうし難しい場合が多いかもしれませんが可能であったとしても文化センターのような集客力はありません。団体レッスンを設けないと格安で習えないので、新規の生徒獲得が難しいかもしれません。しかも生徒さんのそれなりの人数が必要です。自宅だと騒音(?・・考え方によるが・・)の問題で多くの場合、1対1が限度かもしれません。近所の人もびっくりしますからね。

 だいぶん前の話でどなたか忘れましたが、普段はサラリーマンで日曜のみ開講しているという方がおられました。生徒を自宅に呼んで1対1でやっているようです。しかし多くの方はこういう形式でなく本業にしたいと思っておられると思います。

 そこで1つの提案は、近所に喫茶店があったら、そういうところが夜間に閉まっている場合、借りることができないか、ということです。夜閉めている喫茶店というのは近隣の企業の社員を対象にしている場合が多いので、そういう理由で夜は早めに閉店します。もし、店主ができればもう少し開店時間を延ばし、収益を上げたいと思っているなら話ができます。コーヒーとケーキを出して貰い、これをレッスン料から払う形にすれば、喫茶店は人数分の収益を確実に得られ、老師側も時間単位で借りるよりいいです。なぜなら時間単位の場合、生徒が減ると老師は支払いに窮しますが、人数単位なら赤字は避けられます。喫茶店も生徒が増えた方がいいので宣伝してくれますし、ローカルの喫茶店はお客さんが決まっているので一気に生徒が増える可能性もあります。喫茶店も収益があるようにシステムを調整しなければ長続きはしませんから、個人のメリットだけを考えると多くを失うことになりかねずここは注意が必要です。最初は生徒が少ないと思いますので、こういう厳しい時期もあって努力が必要ということを説明しておけば、喫茶店側も経営者として投資というものを解っていますから、すぐに思ったような利益がなくても納得すると思います(時々、仕事するのに何でお金を払うのかわからないというおめでたい人がいますが、事業を始めるというのは最初はただ働きが当たり前で、その上出費すらあるものです。サラリー的感覚はここでは一切捨てないとうまく行きません。一方で投資するのは、よく吟味してからでないといけませんからバランスが必要です)。

 老師側も綺麗な洒落た環境を借り上げることが格安で可能な上、これ自体が宣伝効果をもっていますから、公民館など借りるよりは最初の段階では有利と思います。ただ、文化センターのような施設の集客能力は非常に強力なのでこれには適わないと思います。それで、どこかと1件契約し、これを窓口にして、喫茶店側の生徒を増やす戦略が考えられます。喫茶店側のレッスン料が安く茶菓子付き、環境も洒落ているとなれば、生徒さんにとってもその方がいい筈です。

 これらはWebサイトを作った場合、相互にリンクはできません。それでも、文化センターとは別個に自分のサイトを作ります。普通生徒希望者は老師が何者か知るため名前で検索します。そのサイトが魅力的であれば直接問い合わせがあると思います。問い合わせ先は全ページに見やすく記載が理想です。なぜなら問い合わせを受けるのが最終目的ですから、お問い合わせ用連絡ページを探さないといけないようにはしたくないものです。メールはクリックしたら送れるようにするべきです。スパムはメルアドをコードで記載すればほとんど防げます。例えば@は「& # 64;」スペースで区切っていますが繋げてHTMLに記載すればきちんと@が表示され、これだけで悪質なクローラーにはかかりにくくなります。@を使うとメルアドの文字列だと判断され、そこをコンピューターに抜かれて以降はたくさんの広告が送られてくるようになります。文化センターの生徒に別の教室に移転するよう説得することはできません。しかし名刺は配れます。運営している会場を記載しておけば質問してきますから、それならこういうところでもやっている、と回答できます。

 これは汚いやり方と考える方もおられるかもしれませんが、文化センターとの契約はビジネスですし、そもそも収益にならない構造だから他の方法も考えるわけで、さらに個人の自宅を含め、いろんな形態の教室を持っている老師も割といますから、特に問題はないと思います。ただ売り込みの強化などすれば問題にはなってくると思います。